車を売るときには担当者のたくみな話術に注意

車の買取りに限らず、営業マンというのは話のプロです。
何も考えずに彼らの話をそのまま鵜呑みにすると、まんまと術中にはまってしまいます。
少しでも車を高く売るためには、彼らのセールストークとその背景にある本音について知っておく必要があります。
たとえば、あなたが買取り店に持ち込んだ車の査定額が100万円だったとします。
自分ではもう少し高いイメージをしていた場合には、当然のことながら「もう少し高くなりませんか?」と交渉をするはずです。
そういったときに、彼らは決まってこう言ってくるはずです。
「申し訳ないですが、これがギリギリなんですよ。僕もできればもう少し高く買取りをしてあげたいのですが、会社のルールがあってこれが限界なんです。」
こんな風に言われてしまうと、素直な人はすっかり納得してそのまま100万円で売却をしてしまうかも知れません。
しかし、それでは彼らの思うつぼです。
納得がいかないのであれば、絶対に契約をしてはいけません。
あなたが100万円では売る気がないということが分かると、営業マンは今度は次のようなセリフを言ってくるでしょう。
「分かりました。それでは上司と相談してみますので、少しお待ちください」
奥の部屋にいって上司と相談してきた営業マンは、返ってくるなり次のように言うはずです。
「上司に怒られてしまいましたが、なんとかお客様のために5万円プラスで許可をもらいました!さすがにこれ以上は僕のクビが飛んでしまいますので、なんとかこれで契約していただけませんでしょうか?」
上司に怒られた惨めな自分を演出して、お客さんの同情を買う作戦に出てくるわけです。
言うまでもありませんが、彼が上司に怒られたというのはウソですし、ましてやクビがとぶなどということは絶対にありません。
「そこまで、頑張ってくれたのなら...」とお客が同情をして契約をしてくれれば、彼らの作戦大成功ということになるわけです。
しかし、ここでも賢明なるあなたは首を縦に振ってはいけません。
こういう時にあなたが彼らに言うべきセリフは次の通りです。
「それでは、他の店でも査定をしてもらって、それからどうするかを考えさせていただきたいと思います」
営業マンのセールストークに乗せられて、自分の大切な車を買い叩かれないためにも、複数の買取り店から査定をしてもらって比較をするというのはとても大切なことなのです。